2016年01月10日

議会活動報告 第54号 2016年1月10日号(12月議会報告)

大企業に軽く庶民に重い、水道料金値上げ案に反対

12月議会には、5年ぶりに水道料金を平均15%値上げする条例改正案が提出されました。秦野市の水道事業会計は水需要と料金収入の減少のため、25年度から赤字(約27億円の予算規模に対し約2千万円の赤字、26年度は約8千万円の赤字予算)になっていること、水道管路が老朽化しており、耐震化率が県平均の62.5%に比べて28.6%と低いため今後多額の投資を必要とすることから、平均15%の料金値上げ自体はやむをえないことです。

しかし問題はこの値上げ(年間約3億円分)を誰がどれだけ負担するかにあります。市長の提案は、@水使用量の多寡にかかわらず負担する基本料金をこれまでより高く設定する、Aこれまで安い家事用・高い業務用に分かれていた料金体系を統一して水道管の口径別にする、B水を使えば使うほど料金単価が上がる逓増性を緩和する、というものです。

 この結果は、ひと月の水使用量が8㎥までの世帯(1人住まいの高齢者世帯など約2万世帯)は月額料金が520円から680円に160円(約30%)、家族4人の標準世帯(ひと月の水使用量30㎥)は2160円から2650円に490円(約23%)の値上げになるのに対し、市内の最大口

利用者企業(年間水使用量約15万㎥)は年額料金が約3650万円から約3800万円にわずか150万円(約4%)の値上げにすぎません。このような値上げ巾の格差ははたして公平公正といえるでしょうか。企業の抱える内部留保を家計に還元しようとしている国の経済政策にも反します。

そこで露木順三、佐藤文昭両議員とともに、全ての水道利用者が平等に15%の値上げを負担する修正案を提出しました。採決の結果は修正案に対する他の賛成者はなし。市長提案、修正案ともに反対した議員1名を除く他、全ての議員は市長提案に賛成しました(議長は採決に参加せず)。

新東名秦野サービスエリア周辺土地利用構想について提案する

具体的手法はどうするか

 新東名高速秦野サービスエリアにスマートインターチェンジが設置されることを踏まえ、北小学校西方の農地等(約15ha)を産業利用促進ゾーンとして整備し、工場等を誘致する計画が進んでいる。具体的にはどのような整備手法をとるのか。

 平成28年に告示される第7回線引き見直しにおいて、将来この地区を「工業地域」とすべく、その前段階として「保留フレーム」の位置づけをしたい。その上で、続く5年間のうちに組合施行の「土地区画整理事業」を実施する考えである。この方法は、地権者による土地区画整理組合が、市の支援の下に、建設会社などの業務代行者を用いて事業を進めるものである。本市では、秦野赤十字病院の移転を目的の一つとして行った「西大竹土地区画整理事業」等の実績がある。

意見 そのような民間主体の手法ではなく、市が土地を買い上げて行う「市施行の区画整理事業」という考え方もある。利害得失を良く検討してほしい。

矢坪沢産業道路を建設せよ

 この地域の道路は北小・北中の通学路になっていて、朝夕大勢の児童・生徒が通る。計画している工業地域へのアプローチ道路はこうした生活道路とは別に、矢坪沢の上部を活用して新たな産業道路をつくるべきだと思うがどうか。

 現在策定中の「はだの交通計画」等にそのような道路を位置づけている。保安林・砂防指定地の解除など難しい課題があるが、すでに県との間で事前相談を始めている。

羽根地区の市有地(約5ha)も産業利用促進ゾーンにせよ

 近くの羽根地区には約5haの市有地があるが、ここも産業立地ゾーンとして活用したらどうか。

 平成14年に寄付された農免道路北側の土地だが、2412月に北地区自治会連合会会長ほか15自治会会長の連名により、市長あてに「丹沢山系の森林資源有効活用と活性化について」という題名で、「バイオマス発電所の誘致推進」を内容とする要望書が提出された。当該地は市街化調整区域にあり土地利用に制限があるが、スマートインターチェンジに比較的近い場所にあるので、本市の活性化につながる土地利用について引き続き検討していきたい。

15haの土地については、整備の基本構想策定業務が平成28年度予算化される方向である。羽根の市有地についても調査費を予算化する考えはないか。

 そこまでは考えていない。

意見 この絶好の機会に、他人の保有する土地(それも優良な農地)の整備構想はつくるが、すぐそばの自分の土地(市有地)は放っておくなどということはありえない。再考を求める。

大浮世絵展を開催せよ

 平成10年に秦野市東田原出身の女性実業家、大津圓子氏から寄贈された約1900点の浮世絵(鑑定価格約1億円)については、この年末年始にも鶴巻温泉の市民ギャラリーにおいて小規模・短期間の展示会を開催する。浮世絵ブームである今日、シティプロモーションとしてもっと大規模・長期間の浮世絵展ができないか。3月に引き渡し予定の教育庁舎は、本庁舎の耐震補強工事の実施が遅れたことから、4月から9月まで1階のスペースが利用可能となる。カルチャーパークの施設と同時開催にして、「浮世絵周遊コース」とするのも面白い。

 教育庁舎は展示施設ではないので、繊細な浮世絵の保全等の観点から多くの難しい問題があると思うし、予算もかかる。専門家の意見等も聞いて検討したい。

意見 今のやり方では、全部の作品を見るのに50年かかってしまう。前向きに検討してほしい。

北九州市のひまわり学習塾について

 北九州市では希望する子どもたちの基礎学力の向上を図るため、200名もの有償ボランティアを採用し、放課後の教室を使って「ひまわり学習塾」を開催して効果を挙げている。本市においても、私がかねて提案しているように、ボランティアを活用した個別の学習支援を行うべきだと思うがどうか。

 小学校131校中70校、中学校62校中24校で実施しているとのことであり参考としたい。本市においては、個別指導が必要な子どもたちの支援については、地域や保護者と連携し、情報通信技術も取り入れた補充学習等、学校における効果的な指導の充実を図りたい。

水泳の授業のあり方について

 全国的に、高度成長期に建設した学校のプールの老朽化が問題になっている。その建替えには1校あたり約2億円かかるといわれており、また学校プールの維持費は人件費抜きで1校当たり年間100万円かかるというデータがある。今後、本市の学校プールにおいて、1千万円以上の大改修が必要になった場合には、そのプールの使用をあきらめて、市内にある民間のスイミングスクールなどに委託して水泳の事業を行う方法を考えるべきだと思うがどうか。高い技能を持った指導員のノウハウを活用できるとともに、コスト的にも優位性がある。

 全国的にそういう例があることは承知しているが、利点とともに問題もあるようだ。各学校のプールの寿命も勘案して、今後の検討課題としたい。

カルチャーパーク条例に反対

平成23年から実施してきたカルチャーパーク(中央運動公園)再整備事業が3月で完了することから、カルチャーパークという名称及びその範囲・構成施設を明確化する目的の条例が制定されました。この条例案よると、市は先の「日産車体社宅跡地の駐車場」に加えて、新たに約1億円の土地を駐車場用地として購入することが想定されています。また条例の規定によれば、市はさらに際限なく駐車場用地を買い入れることができることになっています。私はこの点に大きな問題があると考え、条例案に反対しました。なおこの条例により、市民等からの寄付を募りながら施設整備を図るための「カルチャーパーク基金」も設置されます。

下水道事業に企業会計導入

4月より下水道事業に企業会計を導入する条例案が可決(私も賛成)されました。これにより従来、コストに計上されていなかった減価償却費が計上されるようになり、下水道事業会計が実質的に大幅な赤字であることが明白になります。このことは将来、下水道料金が大幅に値上げされることの可能性を予想させるものです。下水道は高いからという理由で、違法に合併浄化槽を使用し続ける世帯に対する有効な対策が不可欠になります。

旧渋沢保育園を社会福祉法人に売却

渋沢保育園としぶさわ幼稚園を統合して「渋沢こども園」を設置することにより、使用しなくなる旧渋沢保育園の土地を約1億円で民間の社会福祉法人に売却し、建物は譲渡することになりました。社会福祉法人は、この施設を改修して引き続き保育園を運営することになります。これより秦野市の保育園の定数は約90人増える見込みです。売却先の社会福祉法人の選考は、5人の関係課長により構成された選考委員会において行われ、2法人が参加しました。選考の基準は保育の質に重点が置かれました。保育園を市が直営すると国から市に交付される補助金が民間保育園の場合と比べて約5千万円少なくなるため、公立保育園の民営化は私のかねてから提唱するところです。秦野市においては、旧広畑保育園の建物を民間に貸与した「なでしこ第2保育園」の前例があります。

部設置条例等の改正に反対

市長の発意により4月から市役所の機構改革が行われます。その内容は、@水道局と下水道部を統合して上下水道局とすること、A新たに危機管理監という職を市長公室に設置することなどです。組織いじりをしても市役所の機能は向上しませんが、上下水道局の設置は時宜にあったことと思います。しかし私はこの条例改正案には反対しました。その理由は、文化会館長の職を課長職から格下げしたことにあります。秦野市の文化・芸術の中心である文化会館長の職務が、軽く見られる事には納得がいきません。文化会館はカルチャーパークの中のただの一施設ではありません。文化・芸術のコーディネーターであるべきです。トップである館長には、充分な権限が必要です。

ごみ収集職員の悪慣行(就業時間内入浴)を廃止せよ

燃えるごみ等の収集は、市の職員の直営収集によるよりも、市から委託された民間企業による方が、収集量が多くなっている現状があります。そうした中、直営収集職員による就業時間内の入浴という慣行は、見直す時期に来ていると考えます。いったい就業時間中の入浴という行為を、給与の支払いの対象としている職場が他にあるでしょうか。もちろんごみ収集を委託されている企業には、そんな慣行はありません(そもそも入浴施設そのものがありません)。入浴は福利厚生の一環としては必要でしょうが、あくまでも就業時間外にするべきであるとの私の質問に対し、担当課長の答弁は「就業時間内に行われるべきものであり、委託業者にもそのような指導をしていきたい。」という驚くべきものでした。もしそのような「指導」がなされたとすると、委託業者はそのために新たな設備投資をしなければならないことになり、それは全て委託料に跳ね返って、最終的には我々が収める税金によって支払われることになります。私は非常識な話だと考えますが、皆さんはどう思われますか。

畜産業の臭気対策について

今泉堆肥センターの悪臭問題に関する意見交換会(126日開催、堆肥組合、周辺自治会役員、市・県の担当者、市議5名参加)に参加しました。周辺自治会の役員からは、堆肥センターの移転を求める声も出た厳しい会議でしたが、私としては現実的な解決策を探りたいと思います。当面の課題は、当初の計画になかった市外からの混入物である「発酵堆肥」の質と量を改善することです。すなわちいかに匂いのないものを、必要最小限混入するようにするかということです。このため堆肥センターに補助金を出した国・県・市の行政指導上の責任を文書で明らかにすることを求めました。それを背景に、堆肥組合に発酵堆肥の質・量の改善を求めることが肝要だと思います。


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2015年11月05日

議会活動報告 第53号 2015年11月5日号(9月議会報告)

議員報酬5%削減、継続ならず

選挙後初の9月議会では、二期にわたって断続的に継続してきた議員報酬5%削減の議案を、5人の議員とともに提出しましたが、力及ばず139の賛成少数で否決されました。議案提出者は横溝泰世、高橋文雄、木村眞澄、露木順三、佐藤文昭各議員と吉村、賛成は横山むらさき、山下博己、野田毅の各議員、阿蘇佳一議員は退席、他の議員は反対にまわりました(議長は採決に加わりません)

議員報酬を5%削減すれば、年間約12百万円の財源を生み出す効果があると同時に、議員が身を削る政治姿勢を示すことは、一層の行政改革を進める前提条件ともいえるものです。  なお反対した議員が述べた理由は、@他市に比べて秦野市の議員報酬の金額は低い、A前の任期で定数を2人削減して、年間約2千万円の財源を生み出している、というものでした。

公共施設使用料値上げの前に、職員の持ち家住宅手当を廃止せよ

 最近の「公共施設再配置推進会議」に、「公共施設使用料の見直しは急務である云々」という文言を含む文書が提出されているが、どういう意味か。使用料の見直しは、私が提案している「公共施設を使った収益事業」や「利用者による施設の自主管理」の実験の後に行うべきではないか。

 利用者負担の見直しはできるだけ早期に実施したいが、今はまだその時期をいう段階ではない。

 平成21年の人事院勧告にある、持ち家手当て(月額1人当たり14千百円、支給総額年間約75百万円)の廃止が6年間も保留になっているのは、古谷市長が決断しないからであり、その原因は、市長が選挙の折に、職員組合の支持を得るため交わした「政策協定」にあるのではないか。

 秦野市の職員給与は近隣自治体と比較して低いレベルにあり、持ち家住宅手当の廃止は、組合との協議の継続案件になっている。市長が交わした「政策協定」は、「労使双方が懸案を解決するためには、合意に至るまで何度でも話し合う」という民主主義の理想を示したものであり、労使協議に影響するものではない。

意見 市民に負担を求める「公共施設使用料見直し」は急務とする一方で、「職員の手当廃止」は6年間も保留という現実がある。

全国学力テストの目的と結果を踏まえ個別の学習支援を充実せよ

 平成26年度の「全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果報告書(6算数)」によると、平均点や問題ごとの正答率の分布には、全国的にあまり違いはないとのことだが、秦野市の場合も全国平均にやや及ばないが、これに該当するということでよいか。

 そのとおりである。

 報告書によれば、90882という小学校3年生で習う問題を間違えた児童が約16%いる。本市の例にあてはめると、6年生が約100人いる本町小学校には、3年生の引き算ができない6年生が16人いることになる。この児童たちには、マンツーマンの学習支援が必要であり、ほぼ同数の先生役をボランティア等で集めなければならないと思うがどうか。

最近の朝日新聞のコラムで、全国学力テストの制度設計をした文科省の元幹部職員が、「このテストは、義務教育に課せられた、全ての子どもに一定の学力を保障する措置の一環として始められたものであり、わからない子どもはわかるようにして送り出してほしい」という趣旨の発言をしている。

6学年配属の教師だけでなく、教育指導助手や大学生ボランティアの力も借りて、きめ細かい指導を行っている。

意見 そのような一学年あたり数人の体制では焼け石に水である。退職教員や高学歴のボランティアなどを組織して、個別の学習支援ができる体制を教育委員会のリーダーシップでつくるべきである。

畜産業の臭気対策について

 今泉台・尾尻・南が丘周辺の臭気の原因は、これまで「今泉堆肥センター」にあると考えられてきたが、他にも臭いの発生源があるのではないか。

 時により、農家が畑に牛糞を撒いてすきこんだりすることも臭いの原因と考えられる。

 今泉堆肥センターにおける堆肥作りのために、市外から搬入している発酵堆肥の一時貯留場として使用されている、旧牧舎が臭いの発生源ということはないか。また旧牧舎のこのような使用は、「農業振興地域の整備に関する法律」に照らして適法なのか。

答 臭いの発生源である可能性もある。関連する法律上の問題についても適切に対応したい。

 今泉堆肥センターができて10年である。大きな故障が起きる前に、攪拌機械の取り替えが必要だと思う。市が国の補助金をもらって機械を購入し、堆肥センターにリースで貸す方法を考えたらどうか。

 検討したい。

エネルギーの地産地消を推進しよう

 市は地球温暖化対策のためとの理由をつけて、小水力発電所の設置や、木質バイオマスストーブ購入(年間数台)に対する補助などの施策を行っているが、電気エネルギーの自給率の目標といったものをもっているのか。

 もっていない。

 明確に目標をもたず、細々とやっているだけでは意味をなさない。国の「バイオマス活用推進基本法」に位置づけられている、市としての「バイオマス活用推進基本計画」もつくっていないが、なぜつくらないか。

 神奈川県を含め、県下には前例がない。時機を見ているところである。

意見 他に先んじてやるからこそ国の補助金も付きやすい。他県の市では、数千kWから1万kWを超える発電能力を持つバイオマス発電所の稼動が続いている。民間企業がやることだが、市が「バイオマス活用推進基本計画」をもっていないと国の補助対象にならない。市内にもやる気のある企業があり、脱原発にもつながる。市は積極的に取り組むべきである。

所得制限なしの小児医療費助成拡大に反対

 秦野市では現在、小学校4年生までの児童の入院・通院に対して、医療費の自己負担分を助成しています(年間予算約45千万円)。通院の助成を6年生まで拡大し、今はある所得制限(親子4人の世帯で年収約800万円以上の場合は助成しない。全体の約7%になる。)をはずすという趣旨の決議案が、私を除く全議員の総意として提出されました。これには約84百万円の費用(その内、所得制限をはずす部分が約3千万円)がかかります。私は小児医療費の助成対象を拡大することには賛成ですが、所得制限をはずすことには納得できませんでしたので、ただひとり反対しました。所得の多い世帯に配るお金があるなら、本当に困っている世帯のための他の用途を考えるべきだと考えるからです。

浄化槽管理の権限委譲を受け、下水道の水洗化率向上につなげよ

 秦野市では、すでに下水道が整備済みの地域において、約10%の世帯(5千件)が下水道への接続を(水洗化を)していません。このことは下水道法違反なのですが、罰則規定がないため放置されているのです。水洗化しない理由として挙げられるのが、「浄化槽の維持費と比べて下水道使用料は高い」というものです。実際は、浄化槽も法令どおりに点検や清掃を行えば、その費用は下水道使用料と変わらないのですが、県の保健所の指導が甘く、法令どおりの点検・清掃をしていない世帯が多いと考えられます。そこで県がこの浄化槽管理の権限を市町村に委譲しようとしているのを受けて、市が未水洗化世帯の浄化槽の管理・指導を適切に行えば、下水道の水洗化率の向上が期待できます。水洗化率が5%上がれば約1億円の収入増になります。その分、下水道使用料の値上げを先延ばしすることができるわけで、権限委譲を受けるように強く提案しましたが、「仕事量の増加に見合う県からの交付金が来ない」という理由で拒否されました。市の職員組織には(古谷市長は違うと期待しますが)、「損して得取れ」という感覚が欠如していることがわかりました。

国の幼稚園就園奨励費補助金の増大と本市の幼稚園行政の将来について

 安部政権になって国の「私立幼稚園就園奨励費補助金」が増額され、公立幼稚園と私立幼稚園の保護者負担に差がなくなってきています。多額の税金を使っている本市の市立幼稚園の民営化を検討するように提案しました。

住宅新築等資金貸付の損金処理は、県と折半で行うのが筋である

 県と共同で、同和地区住民の居住環境改善のために行ってきた資金貸付(総額約50億円)のうち、回収できずに損金処理をしなければならないものが約2億円発生する見込みです。県の規定では、全額市が負担することになっていますが、共同でやったものは負担も共同で行うべきで、訴訟を起しても県に半分負担させるよう提案しました。(検討するとの答弁)

職員健康診断で人事課大失策、安全衛生委員会機能せず

 平成26年度決算審査の過程で、人事課が実施すべき2項目の健康診断等(パソコンを常時使用する職員に対するVDT従事職員健康診断とB型肝炎予防接種)をうっかり忘れ、1年以上もそれに気づかなかった事実が判明しました。そしてこのことは、職場の安全衛生を守るために設置されている、安全衛生委員会(副市長を委員長に、所属長や産業医、労働組合推薦者で構成)においても見過ごされていました。全く組織としてお粗末な話です。職場の安全衛生に関しては、秦野市では特定の課において、極端に時間外労働が多く、有給休暇の取得率が少ない傾向も見られます。本年12月に予定されている組織機構改革では、職場の安全衛生向上の観点から、この点を重視すべきだと提案しました。(参考にするとの副市長答弁)

高齢者等世帯むけ粗大ごみ新収集システムの導入を

6月議会で質問した、高齢者等世帯の粗大ごみを、家の中まで取りにいくシステムの導入について再度質問しました。(要介護独居高齢者等のごみを屋内まで取りにいく「ほほえみ収集」の対象世帯に対して、自己負担の妥当な金額等についてのアンケート調査をするとの答弁。その後海老名市では、中層住宅団地でモデル的に同様のことを実施していることが判明。)

農林予算の構造改革を実行せよ

 人件費に対して事業費の比率が小さい農林予算の構造を改善するために、正規職員を退職再任用職員に入れ替えて、人件費を減らすことで事業費を増やすことを提案しました。経験豊かな退職再任用職員の導入は、職員力は低下させない方法でもあります。(前向きに検討するとの答弁)

商店街防犯カメラの設置は裏道まで

 商店等に対するいたずらは、表通りより裏道に多いとの市民の訴えに基づき、防犯カメラは商店街の裏道まで設置するよう要望しました。

公共交通の利便性向上は公平に

 渋沢駅・日赤病院ルートの乗り合いタクシーが大型化(定員10人から14)されたのにならい、おおね台ルートのタクシーも大型化するように要望しました。(2年後に実施される予定)

後期高齢者医療事業第三次中期計画の内容(10年後の予測)に驚く

75歳以上の市民が加入している後期高齢者医療事業は、神奈川県下の全ての市町村がつくっている広域連合が保険者となっており、各市町村はその下で主に保険料を徴収する役割を果たしています。広域連合には議会があり、年に4回、各1日の会期で開催されています。821日に開催された議会に、来年度以降6年間にわたる中期計画案が提出されました。そここで示された10年後の事業の予測は実に驚くべきものです。すなわち後期高齢者医療事業の加入者数が、現在の約90万人(県の人口は約950万人)から約148万人に増加し、医療給付費は年間約8千億円から約135百億円に増加するというものです。それぞれ約5割の増加ということになります。後期高齢者医療事業の財源は、後期高齢者の保険料負担が約1割で、その他は、組合健保等、現役世代の健康保険の交付金と、国・県・市町村の支出金で構成されています。この全ての構成団体にとって、5割の負担増は不可能に近いことでしょう。在宅医療の体制を早急に整備して費用のかかる入院日数を減らすこと、胃ろう等の延命治療を見直すこと等の問題について、秦野市のみならず広域で真剣な議論を始める必要があります。政治のリーダーシップが問われています。


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2015年04月15日

議会活動報告 第51号 2015年4月15日号(3月議会報告)

3月の予算議会では、市長提出議案の審議、一般質問、予算特別委員会審議において、約30項目の質問をしました。以下にその主なものの概要を報告します。

公共施設利用料値上げの前に

収益事業と自主管理の導入を検討せよ

 市民の関心が高いこの問題は、公共施設の維持にかかる費用を、受益者と納税者がそれぞれどれだけ負担すべきかという問題であり、時間をかけて議論するだけの価値がある。8月30日投票の市議会議員選挙の争点にもなると思うが、二つ提案して市当局の考えを問う。

それは公共施設に、収益事業と、利用者団体による自主管理を導入することである。

例を公民館にとって説明する。秦野市には11の公民館があり、その利用料収入は全館で年間約2千2百万円、1館あたり約2百万円(1館1カ月あたり約16万7千円)である。一方、公民館は夕方の時間帯にはほとんど利用がない。そこでこの時間帯を学習塾などに、各室平均して1時間千円ほどの利用料で貸し出せば、少なく見積もっても1日5千円、1カ月15万円ほどの収益があがろう。この額は、ほぼ現在の利用料収入に等しくなる。また公民館の夜間の管理は全館で年額約1千5百万円、清掃は約1千2百万円で外部に委託している。これを利用者団体(1館当たり平均約150団体ある)の自主管理にすれば、事実上値上げはしないですむことになる。利用料の値上げの議論には、これらのことも含まれるべきだと思うがどうか。

 「公共施設の利用者負担適正化の方針」は、それぞれの施設の稼働率が50%の時に、人件費や減価償却費も含めた、維持管理コストの3分の1(現在は15%程度)を利用料でまかないたいというものである。そのために施設やその中の部屋によってばらつきがあるが、当面最大2.5倍まで利用料を値上げする方針を出した。「公共施設の利用者負担適正化の方針」の基礎となる「秦野市共施設再配置計画」には、収益事業の導入を検討することも定められている。今後の議論の中で、管理方法のあり方とも合わせて検討していきたい。

意見 新年度になったらすぐに、この二つも平行して議論していただきたい。

市役所の日曜開庁、10月から実施

 秦野市では、祝日以外の毎土曜日に市役所を開庁しているが、建設関係の市民は土曜日が休日ではないということで、かねて提案している日曜開庁はどうなったか。

 複数の部署にまたがる案件であったため、調整に時間がかかったが、本年10月から実施する予定である。第3土曜日の開庁を日曜に振り替えることになる。

意見 建設関係の市民にとって朗報である。

コミュニティスクールは個々人に対する学習支援の内実のあるものにせよ

 安倍首相は今国会の施政方針演説の中で、「できないことへの諦めではなく、できることへの喜びを与える。地域の人たちの協力を得ながら、中学校で放課後などを利用して、無償で学習支援を行う取り組みを、全国2千ヶ所に拡大します。」と述べている。私はかねてからそうしたことを提案してきたが、本市においても、「コミュニティスクール」の実践研究のための経費が、平成27年度予算に盛り込まれた。その中味はどのようなものか。

 学校と保護者、地域の方々が共同して子どもの豊かな成長を支えるというものである。

意見 学習支援の位置づけについての内容があいまいである。実際に個々人の学力が向上するような、学習支援の内実のある仕組みをつくってもらいたい。

新教育長制度、現教育長の任期切れまで2年5ヶ月導入されず

滋賀県大津市における、いじめを原因とした中学生の自殺事件を契機に、教育委員会教育長の権限を強くするため、地方教育行政組織法が改正され、この4月から施行されます。そのための条例改正案が市長から提案されました。

 法改正の趣旨に従い、強い権限の新教育長を導入するには、現教育長がここでいったん辞任し、今議会中に再任される方法をとる必要があるのではないか。海老名市ではそうしたが、なぜ秦野市ではそうしないのか。

 現教育長の任期中(残り2年5ヵ月)は、今のままでよいというのが市長の意向である。

意見 市長の責任において、教育長の権限強化を当分しないということが明確になった。

広畑小学校区に市の連絡所設置を

 秦野市には以前、「1小学校区1公民館構想」というのがあって、13小学校区のうち11までの公民館をつくった。広畑小学校区にも「広畑公民館」をつくろうという話があったが、ちょうど介護保険導入の時期と重なり、介護予防施設整備の補助金がもらえることになって、公民館の代わりに今の「広畑ふれあいプラザ」ができた。公民館ができていれば、当然、市の連絡所が併設されていたはずだが、現在に至るも連絡所はできていない。下大槻団地は高齢化が進んでいる。「ふれあいプラザ」に連絡所を設置するか、あるいは緑郵便局でやっているように、下大槻郵便局で連絡所業務の一部を取り扱うようにするべきだと思うがどうか。

 どの程度の利用が見込まれるかという問題があるが、検討したい。

本庁舎耐震補強工事発注やり直し

 市役所本庁舎の耐震補強工事は、10億円の予算の範囲で、応募者の自由な設計提案を技術審査する「プロポーザル方式」で実施されているが、あらかじめ設定されている評価点(500点満点)の内、何点ぐらいを合格の水準と考えているか。

 7割程度と考えている

 応募者がその水準に達しないときは、業者選定のやり直しになるのか。

 そのとおりである。

(注)この件については1社の応募がありましたが、その提案には重大な欠陥があり、審査をするまでもなく失格となりました。市が設計した後、入札にかける通常の業者選定の方法により、やり直すことになりました。

忠魂碑移設にあたって

 市内各地にある戦没者の忠魂碑(15塔)を、補修の上カルチャーパークそばの「きたなかはら公園」に移設して、「秦野市平和記念公園」として整備する事業(整備費約8千万円)が予算にあるが、秦野市遺族会の「鎮魂 秦野市遺族の五十年誌」をみると、戦死の状況等がわからない戦没者も多い。戦没者の慰霊や平和教育の意味からも、遺族の了解を得た上で遺族に代わって、市が国等にあたってそれらのことを調べて記録するべきだと思うがどうか。

 遺族会と相談し、検討してみたい。

歯科休日急患診療所は民間に任せて口腔ケアに力を入れよ

 秦野駅北口の農協ビルにある歯科休日急患診療所は、県の補助金が廃止されたために市の補助金支出が260万円増えて年間約1200万円になった。日曜日と年末年始など年間約70日運営されているが、1日あたり2.87人の利用しかなく、本人負担以外に、1人当たりのコストが5万8千円もかかっている。現在では日曜日に営業している歯科医院も市内に10ヵ所ほどある。歯科の休日急患診療はこれらの歯科医院にまかせる体制をつくり、この予算は高齢者等の訪問口腔ケアに回せば、その健康維持に役立ち、ひいては医療費の削減や介護予防にもつながると思うがどうか。

 歯科休日急患診療所は災害時の診療体制の維持にも必要であり、また歯科医師会の要望もある。今後も維持していきたい。

意見 この事業の歴史的使命は終わったと思う。歯科医師会とよく話し合ってほしい。

バイオマス活用推進基本計画の策定を

 国は地球温暖化防止等の目的のために「バイオマス活用推進法」を平成21年に制定した。本市には木材、下水汚泥、畜糞、生ごみなどのバイオマスがある。これらを総合的に活用するために、まず同法で市に策定の努力義務が課せられている「バイオマス活用推進計画」を策定したらどうか。

 先進市の事例も調査して、検討してみたい。

意見 この計画を策定した自治体を対象とした補助制度もある。ぜひお願いする。

粗大ごみ収集は部屋から清掃事業所まで運ぶシステムの確立を

 現在の粗大ごみの収集は、市民が各家の前まで粗大ごみを出し、それを委託業者が回収するというやり方である。1個あたりの回収料金として市民は市に650円支払い、市から業者へ支払う委託費は一個あたり2千円につく。中井町には、7個までの家具を約3万円で、部屋から部屋へ運ぶ引越し業者がある。こうした業者と提携すれば、大きな粗大ごみを部屋から清掃事業所まで運ぶ新しいシステムがつくれるのではないか。独居の高齢者あるいは高齢者世帯にとっては必要性が高いと思うがどうか。

 どのような制度設計ができるかわからないが、確かにそうしたニーズがあることは事実であり、ぜひ検討してみたい。

今泉堆肥センターの設備の計画的更新は

 悪臭問題のある今泉堆肥センターは、建設以来10年が経過し、攪拌機などの主要な機械を、計画的に更新する時期が来ているのではないか。昨年の9月にも大きな故障があって、悪臭が発生している。

 今泉堆肥組合とよく相談してみる。

公園管理事務所の新築は公共施設再配置計画と矛盾しないか

 27年度末に完成するカルチャーパーク整備事業費約9億円の中に、公園管理事務所(延べ床面積400u)新築費約1億3千万円が計上されている。秦野市は少子超高齢社会に対応するために、今後40年の間に公共施設の総延べ床面積を3分の2に縮小して、建替え費用や維持管理費を節約する公共施設再配置計画を基本政策としているが、公園管理事務所の新築はそれと矛盾するのではないか。

 今は分散している公園の整備・管理機能を集中するために、新たに設置するものである。確かに庁舎の面積が増えることになるので、その分は長期的な計画の中で削減していきたい。

意見 長期的につじつまを合わせるというようなことでは、本市の基本的な政策である公共施設再配置計画が守られるのか、不安である。

出産支援金は1人5万円にすべき

 国の地方創生交付金を活用して4月から支給される「子育て応援出産支援金」は、生まれた子ども1人あたり3万円の支給(総額3770万円)だが、大井町や山北町では1人あたり5万円の支給になっている。秦野日赤病院の分娩中止の問題もあり、1人あたり5万円にするべきではないか。

 研究機関の調査によると、出産にあたっては乳児用品の購入などの、出産に伴う出費が平均9万円程度かかるとの報告があり、その3分の1ということで3万円とした。

商店街ガイドブック、商工業実態調査は売り上げ増につながるか

 国の地方創生交付金を活用して、「商店街ガイドブック作成事業(500)万円」と「商工業実態調査委託業務(630)万円」が補正予算に計上された。ともにコンサルタント等の業者に委託して、前者は「秦野市のすべての商店が掲載された64ページの冊子を2万部つくって配布すること」、後者は「千数百あるといわれる商店と四百以上あるといわれる工場の実態調査をすること」がその内容だが、そういうことが商店や工場の売り上げ増につながると考えているのか。

 まず基礎的なデータを集め資料を整理することが必要と考える。商店街ガイドブックにはニーズがあると考えている。

意見 全市の商店街ガイドブックを本当に作りたいのか、またはこのお金を他の用途に使ったほうが良いと思っているのか、個々の商店街の意見を良く聞いてほしい。商工業の実態調査については、それに使うお金を活用して新規市場を開拓した方がよい。実績が上がればデータなどは自然と集まってくる。

生活困窮世帯の子どもの学習支援拡大

生活困窮者自立支援法が施行され、従来生活保護世帯の子どものみを対象に行われていた学習支援事業が、生活困窮者世帯の子どもまで拡大されました。また学習支援の内容も、従来は高校受験指導だったものが、小学5、6年生の補習まで拡大しました。先に掲げたコミュニティスクールの動きとともに、私がかねてから訴えてきた、「個々の子どもの学習を支援する」社会の実現に向かって、世の中が一歩一歩前進しているという実感があります。


posted by 吉村慶一 at 00:00| 議会活動報告