2018年05月10日

議会活動報告 第64号(3月議会報告) 2018年5月10日

●大根幼稚園・小学校の施設一体化

やはり東海大学との土地交換が主目的

 市が議会に提出した資料によると、大根幼小の施設一体化が決定された、昨年8月の政策会議の1年以上前の平成286月に、「(東海大学の)国際友好会館と大根幼稚園の土地交換の可能性について(大学に)意向を投げかける」とある。誰がどこでこの投げかけを行ったのか。またそのことを教育委員会は知っていたのか。

 前市長が東海大学に出向いて行った。教育委員会も承知していた。

問 この投げかけに対し、翌7月に東海大学から前副市長に、「土地交換の話には興味がある。話し合いを進めたい」との回答があった。そして翌年の平成295月、東海大学側が前副市長を訪れ、「土地交換の話は内部の了解を得た」旨の発言があり、前副市長は「大根幼稚園を大根小学校の中に移転する案もあるが、正式に大根幼稚園の取り扱いが明確にならないと、土地交換に向けた具体的な協議は進められない」と応じている。この会談の内容は教育委員会に伝えられたか。またその折に「施設一体化を進めよ」という指示ないし示唆はなかったか。

 会談の内容は直ちに伝えられたが、指示や示唆はなかった。

 以上の経過を経て、3か月後の8月の政策会議に教育委員会から施設一体化の件が提案されたが、教育長も前市長・前副市長も土地の交換については全く触れていない。このことは政策決定の全容を主権者・納税者たる市民から隠したことになると思うがどうか。

 土地の交換は施設一体化の後の話だと理解していた。

 みなみがおか幼稚園の場合のように、保育園の機能も合わせもつ「こども園化」することは検討されたのか。

答 こども園化も比較検討した資料は残っている。

 幼小の施設が一体化された上幼稚園や、こども園化されたみなみがおか幼稚園の時には、政策会議に提案される前に約10か月の時間をかけて、保護者や地元住民に丁寧な説明がなされている。今回のケースはその点、対応に格差があるが、その理由は何か。

 教育委員会としては同様な取り組みをしたと考えている。ただ10月の翌年度新入園希望者説明会では、この件を伝える必要を感じていた。

 土地の交換という重要事項を隠し、上幼稚園やみかみがおか幼稚園の先例にならわず、決定事項を保護者・住民に押し付けた今回のやり方は、「秦野市コンプライアンス推進基本方針」に反しており、行政に対する市民の信頼を損なうものだと思うがどうか。

 園児の減少に急いで対応しようとしたまでである。今後は丁寧な説明をしていきたい。

意見 高橋市長が選挙の公約で述べた「透明な政策決定と情報公開の徹底」が本物かどうか、この件を試金石として確かめさせていただく。

() 私はこの一件を理由に古谷市政を見限って、1月の市長選挙では高橋新市長を全力で応援しました。しかし高橋新市政の下でも、「透明な政策決定と情報公開の徹底」が実現するかは、予断を許しません。


学力向上、個を支援するマンパワーを確保せよ

 平成294月の全国学力テストの本市児童・生徒の平均正答率[単位パーセント、( )は全国平均]は、小6算数の知識問題73(78.6)、活用問題41(45.9)、中3数学ではそれぞれ60(64.6)44(48.1)であった。全国平均とは相当の差があり、高橋新市長が「教育水準の改善・向上」を市政の最重要課題の一つとしたことは時宜にかなったことである。

学力向上のための重要な課題の一つとして、このテストの正答率が本市平均の半分にも満たない児童・生徒に対する、個に応じた支援が大切と思う。例えば算数・数学の知識問題について、そのような児童・生徒の数はどれくらいになるか。

 小6で約8パーセント、中3で約13パーセントである。35人のクラスにそれぞれ、23人、45人いることになる。

 その児童・生徒の知識の定着の困難は、いつ頃から始まったと考えるか。

 個人差があり特定は困難だが、小1の時から個に応じた支援は必要と思う。

 この課題を解決するためには、どれほどのマンパワーが必要だと考えるか。

 個に応じた支援のために、本市では平成16年から教育支援助手を小中学校に配置し、その数は30年度で64人になる。

また退職教員等がボランティアで個を支援する活動の体制整備にも努め、大根中学校区の「ひろはた自習・相談室」の活動に対しては、「大根中学校区子どもを育む懇談会」への委託費から、小学校の算数の教科書を全学年分10冊ずつ寄付してもらった。必要なマンパワーの程度については、これらのことを踏まえて慎重に見きわめたい。


●高橋新市長給与減額せず

 古谷前市長は本市の厳しい財政事情に鑑み、12年の在任中一貫して給与を減額しており、その率は最近では15%だった。またこれにならって副市長は10%、教育長は8%の減額をしていた。高橋新市長は給与を減額する気がないようだが、どのような考えに基づいているか。

 市長などの特別職の給与は、市民の代表からなる特別職報酬等審議会が、議論を尽くして額を決めたものであり、それを尊重し、その額に見合った仕事をすることが大切という考え方である。

 そうすると現状は、市長は減額せず副市長と教育長は減額しているという、いわば「内閣不一致」の状態になるが、このことについてはどう考えているか。

 平成30年度に開催される予定の、特別職報酬等審議会の判断を尊重したいと思う。

意見 報酬等審議会の決めた額に見合う働きをするのは当たり前の話であって、古谷前市長もそれだけの働きはしていた。その上で、政治家としての姿勢を示すために、給与の減額をしていたのである。マハトマ・ガンジーは自分で糸車を回して衣服をつくり、徳川吉宗は生涯、綿服を着たという。市長は着任早々で、「政治家の姿勢」というものがよくおわかりでないらしい。熟考されることを望む。


●議員の期末手当増額に反対

討論 国家公務員と民間企業の従業員の賃金格差を是正するための平成29年度人事院勧告に従って、政治家である市議会議員の期末手当を年間0,1か月増額する議案が、議会の共産党を除く会派から提案された。しかしこれは筋が通らない話である。政治家は労働者ではないのだから、人事院勧告にいちいち従う必要はない。また私は市議会議員になって22年半になるが、議員報酬(当初年間約750万円、現在約720万円)に不足を感じたことは一度もない。この報酬で家を買って住宅ローンも払っている。さらに秦野市においては、議員報酬が少ないからという理由で、市議のなり手がなくて困っているという現実もない。市議会議員は市の財政状況に対する政治家としての姿勢を示すべきべきであり、この議案には反対する(結果は賛成多数で可決)


●人事院勧告のいいとこ取りは許さない

 平成29年度人事院勧告に準拠して、秦野市職員の労働条件に関する議案が提案されたが、その主なものは期末手当の0.1か月増額(年額約3800万円)である。これには賛成するが、過去に人事院が勧告した案件で、秦野市職員組合の反対でいまだに実現していないものがあるが、現状はどうか。

 持ち家のある職員約440人に対する住宅手当(年額約5200万円)の廃止の勧告を受けているが、いまだに実現できていない。今回の人事院勧告を受けての労使交渉でも議題にしたが、合意が得られず継続案件となった。

意見 年間3億円から5億円あれば、中学校の完全給食が実施できるという中で、年間約5千万円の支出は戦略的な単位で、おろそかにはできない。人事院勧告のいいとこ取りは許されない。持ち家住宅手当は直ちに廃止すべきである。


●秦野市にもパワハラあり?

討論 どこの部署とは明示しないが、上司のパワハラにより、続けざまに3人の職員が退職したとの訴えが、メールで私に届いた。人事課長と担当の課長に、公平な立場の第三者による調査を要望しておいたが、この本会議の討論においても、こうした訴えは必ず真摯に受け止められているということを明言しておきたい。


●千村児童館の廃止条例案に賛成

 千村児童館を廃止して建て替え、開放型の千村自治会館にするとのことだが、児童館機能はどうなるのか。

 地元の要望があり、当分の間、厚生員を配置して児童館機能を残す予定である。

 児童館は全市に17館あり、年間の経費が約6千万円かかっているが、1館当たりの1日平均利用者数は22人と少なく、いつも同じ人が利用している傾向もある。中学校完全給食の実施などの新しいニーズに対応するためには、施策の選択と集中をしなければならない。児童館は年限を区切って、学校等に統合していくべきではないか。

 千村は子どもの減少が見込まれている地域なので、ある時点で状況を見極めて地元と話し合っていきたい。


●学習室は本町地区のはだのこども館だけでなく全市に配置せよ

 市は「家庭環境に左右されずに学習や受験ができるよう支援を充実させていきたい」との理由で、本町公民館のそばにある「はだのこども館」の学習室(研修室と併せて60名程度利用可能)の整備に努め、受験用参考書の無料貸し出しシステムの設置のために5百万円の予算を使い、さらに受験専門のボランティア相談員も配置しようとしている。一方、本町以外の他の地区には「学習室」そのものが存在しない。私はこのような「格差」は許されないと思うがどうか。

 図書館の2階の調査研究室、総合体育館のロビー、定期テストの前の放課後に各中学校に設置される自習時間の場などが、学習室的に使用されており、他地区に全くないということではない。しかし広畑ふれあいプラザや公民館などの公共施設を活用して学習室機能が確保されるように、検討していきたい。


●今泉地域に観光牧場をつくろう

 市は新東名高速秦野サービスエリア(SA)にスマートインターチェンジができることを背景に、周辺に観光農園を誘致する計画を進めている。一方、いまだに臭気の問題がくすぶっている今泉堆肥センターと共栄牧場は、東名秦野中井インターに近く、また震生湖・渋沢丘陵のハイキングコース沿いにある。この地で営農する畜産農家4軒は世代交代の時期を迎えてもいる。乳牛の頭数を今の約220頭から1/4程度に減らしながら、6次産業化して売り上げは維持するという「観光牧場」への衣替えを考えたらどうかと思う。そうすれば糞の発生量も減るから、臭いの問題も劇的に改善するのではないか。関係する畜産農家がそういう意向を示した場合、市はSA周辺の観光農園並みの支援ができるか。

 ご相談があった場合は、地元のご理解や、厳しい財政事情の中での優先順位の問題などがあるが、真摯に対応させていただきたい。


●トップセールスで企業誘致を実現せよ

 市は新東名高速秦野サービスエリア付近の戸川地区の土地約10haに、土地区画整理事業を実施して工場団地をつくり、企業誘致を図ろうとしている。すでに土地区画整理準備組合も発足して、土地所有者の事業に対する合意率も高まってきた。一方進出の意向を示す企業も20社程度あることを市職員が面談の上確認しているという。ここまでくると、あとは「一定の期間内(最長で3年か?)に必ず工場団地をつくるから、進出を決定してくれ」という市長のトップセールスが必要である。企業はいつになるかわからない話には乗れないのであり、しかし不確定要素が残るのであれば、それを乗り越えるのはトップの約束と政治力以外にない。副市長はどう思うか。

 本市にとってのビッグチャンスであるので、ご意見を真摯に受け止め、時機を逸しないように判断したい。


●東海大学前駅北口にエレベーターを設置する予算計上される

問 かねて地元の要望があった、東海大学前駅北口にエレベーターを設置するための予算が計上されたが、どのような内容か。また今後のスケジュールはどうか。

 平成30年度予算として、詳細設計委託費1995万円を計上した。この工事には、鉄道事業者(小田急)に用地の提供をお願いする必要があり、この問題が解決すれば、翌31年度にエレベーターの設置工事を行うことになる。

 エスカレーターの設置についての可能性はどうか。

 駅の西側にある東海大学1号踏切は、踏切道改良促進法上、歩行者の安全確保のため、本来は立体交差にすべき踏切と位置付けられている。従ってこの踏切を横断して、駅の南口に向かう歩行者はなるべく少なくなることが望ましい。歩行者を北口に誘導する観点からも、エスカレーターの設置は進めていきたい。

意見 鉄道事業者は土地を提供するにあたり、代替地を求めているとのことだが、必要な土地の取得のための地主の説得には、地元の議員として私も協力を惜しまない。

●広畑小学校区の市街化調整区域に家が建つようにせよ

 上地区では、本来家が建たない市街化調整区域に、上小学校の維持を目的として住民を誘致するため、「さと地共生住宅開発許可制度」を設立して、現在6軒の家が建った実績がある。広畑小学校も1学年1クラスになり、今のままでは、今後住民が増加する見込みはない。文科省によれば1学年1クラスの学校規模は、子どもの交友範囲が限られる点で、教育上好ましくないとのことである。本来であれば、大根地区の小学校区の区割りの変更を実施して対応すべきことだと思うが、教育委員会はいろいろと理由をあげつらって、これに消極的である。そこで上地区と同様に、下大槻南平等の広畑小学校区内の市街化調整区域に、「さと地共生住宅開発許可制度」を適用して、家が建つようにしてもらいたいと思うがどうか。

 地元から要望があれば真摯に検討する。この施策を進めるには、政策会議の決定、県との調整、市の都市計画審議会への報告などの手続きを経たうえで、関係する条例と規則を改正する必要がある。

●農業用水道料金をもっと使いやすくせよ

 市民や企業の節水により秦野市の水道の水には余裕があり、水道水を企業誘致の手段に使おうという意見もある。しかし水道を産業振興に使うならば、まず現在の、安価だが使いにくい農業用水道料金の対象を拡大し、畜産を含めた農家が使いやすいものにすることが先決であると思うがどうか。

 現在は、農家が水道水を農地に散水して、その水が地下に浸透し、地下水の涵養に役立つことが想定される場合にのみ、安価な農業用水道料金を設定している。従って家畜の飲料用に使用する畜産農家には、農業用水道料金を適用していない。地下水涵養以外のケースで安価な水道料金を設定することは、地方公営企業法上の問題が生ずる可能性がある。

 現実には、農地に散水した水量と地下水を涵養した水量、そして値引きした水道料金と地下から取水する費用が引き合うかどうかは、測定も計算もできないと思うがどうか。

 確認してみたい。

意見 畜産を含めた農家が使いやすい農業用水道料金の実現を要望する。


秦野市伊勢原市環境衛生組合に監査請求

 秦野市と伊勢原市が出資して、ごみの焼却工場や斎場などを運営している同組合は、平成27年度に行った「不燃粗大ごみ処理施設建設基本構想」設計委託業務において、報告書の完成品が納品されていないにもかかわらず、国県の補助金の交付を受けたことが法令に違反するとして、補助金及び加算金合わせて8,512,794円を国県に返納しました。この業務に関係した5人の職員は法律に抵触する行為をしたことを理由に、組合から処分を受けています。組合の損失は、秦野伊勢原両市民の損失です。私は5月2日、5人の職員にこの損失を弁償させることを求める住民監査請求を起こしました。住民監査請求は、地方自治法で認められた住民の権利です。この請求に対して地方自治体(ここでは秦野市伊勢原市環境衛生組合)が納得できる措置を講じない場合、請求者は住民訴訟を提起することができます。私は裁判に訴えてでも、違法行為をして両市の市民に損害を与えた職員に、きっちりと弁償させるつもりです。


―私の好きな言葉―

これから全員で年を取っていく国で、この劇団が活動を続けるというのは、みんなの無意識にすごくきいてくる気がする。自分は不完全で、年月をかけてさらに不完全になっていくと知る、それを面白がるというのが大事な気がします。

岩井秀人 蜷川幸男の発案で生まれた平均年齢78.6歳の劇団「埼玉ゴールド・シアター」を演出

posted by 吉村慶一 at 00:00| 議会活動報告