2015年04月15日

議会活動報告 第51号 2015年4月15日号(3月議会報告)

3月の予算議会では、市長提出議案の審議、一般質問、予算特別委員会審議において、約30項目の質問をしました。以下にその主なものの概要を報告します。

公共施設利用料値上げの前に

収益事業と自主管理の導入を検討せよ

 市民の関心が高いこの問題は、公共施設の維持にかかる費用を、受益者と納税者がそれぞれどれだけ負担すべきかという問題であり、時間をかけて議論するだけの価値がある。8月30日投票の市議会議員選挙の争点にもなると思うが、二つ提案して市当局の考えを問う。

それは公共施設に、収益事業と、利用者団体による自主管理を導入することである。

例を公民館にとって説明する。秦野市には11の公民館があり、その利用料収入は全館で年間約2千2百万円、1館あたり約2百万円(1館1カ月あたり約16万7千円)である。一方、公民館は夕方の時間帯にはほとんど利用がない。そこでこの時間帯を学習塾などに、各室平均して1時間千円ほどの利用料で貸し出せば、少なく見積もっても1日5千円、1カ月15万円ほどの収益があがろう。この額は、ほぼ現在の利用料収入に等しくなる。また公民館の夜間の管理は全館で年額約1千5百万円、清掃は約1千2百万円で外部に委託している。これを利用者団体(1館当たり平均約150団体ある)の自主管理にすれば、事実上値上げはしないですむことになる。利用料の値上げの議論には、これらのことも含まれるべきだと思うがどうか。

 「公共施設の利用者負担適正化の方針」は、それぞれの施設の稼働率が50%の時に、人件費や減価償却費も含めた、維持管理コストの3分の1(現在は15%程度)を利用料でまかないたいというものである。そのために施設やその中の部屋によってばらつきがあるが、当面最大2.5倍まで利用料を値上げする方針を出した。「公共施設の利用者負担適正化の方針」の基礎となる「秦野市共施設再配置計画」には、収益事業の導入を検討することも定められている。今後の議論の中で、管理方法のあり方とも合わせて検討していきたい。

意見 新年度になったらすぐに、この二つも平行して議論していただきたい。

市役所の日曜開庁、10月から実施

 秦野市では、祝日以外の毎土曜日に市役所を開庁しているが、建設関係の市民は土曜日が休日ではないということで、かねて提案している日曜開庁はどうなったか。

 複数の部署にまたがる案件であったため、調整に時間がかかったが、本年10月から実施する予定である。第3土曜日の開庁を日曜に振り替えることになる。

意見 建設関係の市民にとって朗報である。

コミュニティスクールは個々人に対する学習支援の内実のあるものにせよ

 安倍首相は今国会の施政方針演説の中で、「できないことへの諦めではなく、できることへの喜びを与える。地域の人たちの協力を得ながら、中学校で放課後などを利用して、無償で学習支援を行う取り組みを、全国2千ヶ所に拡大します。」と述べている。私はかねてからそうしたことを提案してきたが、本市においても、「コミュニティスクール」の実践研究のための経費が、平成27年度予算に盛り込まれた。その中味はどのようなものか。

 学校と保護者、地域の方々が共同して子どもの豊かな成長を支えるというものである。

意見 学習支援の位置づけについての内容があいまいである。実際に個々人の学力が向上するような、学習支援の内実のある仕組みをつくってもらいたい。

新教育長制度、現教育長の任期切れまで2年5ヶ月導入されず

滋賀県大津市における、いじめを原因とした中学生の自殺事件を契機に、教育委員会教育長の権限を強くするため、地方教育行政組織法が改正され、この4月から施行されます。そのための条例改正案が市長から提案されました。

 法改正の趣旨に従い、強い権限の新教育長を導入するには、現教育長がここでいったん辞任し、今議会中に再任される方法をとる必要があるのではないか。海老名市ではそうしたが、なぜ秦野市ではそうしないのか。

 現教育長の任期中(残り2年5ヵ月)は、今のままでよいというのが市長の意向である。

意見 市長の責任において、教育長の権限強化を当分しないということが明確になった。

広畑小学校区に市の連絡所設置を

 秦野市には以前、「1小学校区1公民館構想」というのがあって、13小学校区のうち11までの公民館をつくった。広畑小学校区にも「広畑公民館」をつくろうという話があったが、ちょうど介護保険導入の時期と重なり、介護予防施設整備の補助金がもらえることになって、公民館の代わりに今の「広畑ふれあいプラザ」ができた。公民館ができていれば、当然、市の連絡所が併設されていたはずだが、現在に至るも連絡所はできていない。下大槻団地は高齢化が進んでいる。「ふれあいプラザ」に連絡所を設置するか、あるいは緑郵便局でやっているように、下大槻郵便局で連絡所業務の一部を取り扱うようにするべきだと思うがどうか。

 どの程度の利用が見込まれるかという問題があるが、検討したい。

本庁舎耐震補強工事発注やり直し

 市役所本庁舎の耐震補強工事は、10億円の予算の範囲で、応募者の自由な設計提案を技術審査する「プロポーザル方式」で実施されているが、あらかじめ設定されている評価点(500点満点)の内、何点ぐらいを合格の水準と考えているか。

 7割程度と考えている

 応募者がその水準に達しないときは、業者選定のやり直しになるのか。

 そのとおりである。

(注)この件については1社の応募がありましたが、その提案には重大な欠陥があり、審査をするまでもなく失格となりました。市が設計した後、入札にかける通常の業者選定の方法により、やり直すことになりました。

忠魂碑移設にあたって

 市内各地にある戦没者の忠魂碑(15塔)を、補修の上カルチャーパークそばの「きたなかはら公園」に移設して、「秦野市平和記念公園」として整備する事業(整備費約8千万円)が予算にあるが、秦野市遺族会の「鎮魂 秦野市遺族の五十年誌」をみると、戦死の状況等がわからない戦没者も多い。戦没者の慰霊や平和教育の意味からも、遺族の了解を得た上で遺族に代わって、市が国等にあたってそれらのことを調べて記録するべきだと思うがどうか。

 遺族会と相談し、検討してみたい。

歯科休日急患診療所は民間に任せて口腔ケアに力を入れよ

 秦野駅北口の農協ビルにある歯科休日急患診療所は、県の補助金が廃止されたために市の補助金支出が260万円増えて年間約1200万円になった。日曜日と年末年始など年間約70日運営されているが、1日あたり2.87人の利用しかなく、本人負担以外に、1人当たりのコストが5万8千円もかかっている。現在では日曜日に営業している歯科医院も市内に10ヵ所ほどある。歯科の休日急患診療はこれらの歯科医院にまかせる体制をつくり、この予算は高齢者等の訪問口腔ケアに回せば、その健康維持に役立ち、ひいては医療費の削減や介護予防にもつながると思うがどうか。

 歯科休日急患診療所は災害時の診療体制の維持にも必要であり、また歯科医師会の要望もある。今後も維持していきたい。

意見 この事業の歴史的使命は終わったと思う。歯科医師会とよく話し合ってほしい。

バイオマス活用推進基本計画の策定を

 国は地球温暖化防止等の目的のために「バイオマス活用推進法」を平成21年に制定した。本市には木材、下水汚泥、畜糞、生ごみなどのバイオマスがある。これらを総合的に活用するために、まず同法で市に策定の努力義務が課せられている「バイオマス活用推進計画」を策定したらどうか。

 先進市の事例も調査して、検討してみたい。

意見 この計画を策定した自治体を対象とした補助制度もある。ぜひお願いする。

粗大ごみ収集は部屋から清掃事業所まで運ぶシステムの確立を

 現在の粗大ごみの収集は、市民が各家の前まで粗大ごみを出し、それを委託業者が回収するというやり方である。1個あたりの回収料金として市民は市に650円支払い、市から業者へ支払う委託費は一個あたり2千円につく。中井町には、7個までの家具を約3万円で、部屋から部屋へ運ぶ引越し業者がある。こうした業者と提携すれば、大きな粗大ごみを部屋から清掃事業所まで運ぶ新しいシステムがつくれるのではないか。独居の高齢者あるいは高齢者世帯にとっては必要性が高いと思うがどうか。

 どのような制度設計ができるかわからないが、確かにそうしたニーズがあることは事実であり、ぜひ検討してみたい。

今泉堆肥センターの設備の計画的更新は

 悪臭問題のある今泉堆肥センターは、建設以来10年が経過し、攪拌機などの主要な機械を、計画的に更新する時期が来ているのではないか。昨年の9月にも大きな故障があって、悪臭が発生している。

 今泉堆肥組合とよく相談してみる。

公園管理事務所の新築は公共施設再配置計画と矛盾しないか

 27年度末に完成するカルチャーパーク整備事業費約9億円の中に、公園管理事務所(延べ床面積400u)新築費約1億3千万円が計上されている。秦野市は少子超高齢社会に対応するために、今後40年の間に公共施設の総延べ床面積を3分の2に縮小して、建替え費用や維持管理費を節約する公共施設再配置計画を基本政策としているが、公園管理事務所の新築はそれと矛盾するのではないか。

 今は分散している公園の整備・管理機能を集中するために、新たに設置するものである。確かに庁舎の面積が増えることになるので、その分は長期的な計画の中で削減していきたい。

意見 長期的につじつまを合わせるというようなことでは、本市の基本的な政策である公共施設再配置計画が守られるのか、不安である。

出産支援金は1人5万円にすべき

 国の地方創生交付金を活用して4月から支給される「子育て応援出産支援金」は、生まれた子ども1人あたり3万円の支給(総額3770万円)だが、大井町や山北町では1人あたり5万円の支給になっている。秦野日赤病院の分娩中止の問題もあり、1人あたり5万円にするべきではないか。

 研究機関の調査によると、出産にあたっては乳児用品の購入などの、出産に伴う出費が平均9万円程度かかるとの報告があり、その3分の1ということで3万円とした。

商店街ガイドブック、商工業実態調査は売り上げ増につながるか

 国の地方創生交付金を活用して、「商店街ガイドブック作成事業(500)万円」と「商工業実態調査委託業務(630)万円」が補正予算に計上された。ともにコンサルタント等の業者に委託して、前者は「秦野市のすべての商店が掲載された64ページの冊子を2万部つくって配布すること」、後者は「千数百あるといわれる商店と四百以上あるといわれる工場の実態調査をすること」がその内容だが、そういうことが商店や工場の売り上げ増につながると考えているのか。

 まず基礎的なデータを集め資料を整理することが必要と考える。商店街ガイドブックにはニーズがあると考えている。

意見 全市の商店街ガイドブックを本当に作りたいのか、またはこのお金を他の用途に使ったほうが良いと思っているのか、個々の商店街の意見を良く聞いてほしい。商工業の実態調査については、それに使うお金を活用して新規市場を開拓した方がよい。実績が上がればデータなどは自然と集まってくる。

生活困窮世帯の子どもの学習支援拡大

生活困窮者自立支援法が施行され、従来生活保護世帯の子どものみを対象に行われていた学習支援事業が、生活困窮者世帯の子どもまで拡大されました。また学習支援の内容も、従来は高校受験指導だったものが、小学5、6年生の補習まで拡大しました。先に掲げたコミュニティスクールの動きとともに、私がかねてから訴えてきた、「個々の子どもの学習を支援する」社会の実現に向かって、世の中が一歩一歩前進しているという実感があります。


posted by 吉村慶一 at 00:00| 議会活動報告